お金をふやす目的で投資する対象を、金融商品といいます。金融商品というと、みなさんの頭にはどのようなものが浮かぶでしょうか?株、投資信託、債券、外貨などでしょうか。
ところが、この中には、みなさんが最も活用する金融商品が入っていません。一体それは何でしょうか?日本人にとって、もっともポピュラーな金融商品、もうおわかりですね。そう、預貯金です。え?預貯金が金融商品なの?そう思われる方も多いと思います。
預貯金は、銀行や信用金庫などの金融機関に現金を預けて、それに対する利息を受け取るという意味で、元金を増やすための立派な金融商品です。ただし、近年では、金利が1% にも満たず、利息がほとんどつかないため、みなさん預貯金が金融商品だということを忘れてしまっているのです。ただし、最初から利息などは気にせずに、ただ安全にお金を保管する場所として預貯金を認識している人も多くいますので、これはこれで、ほぼコストをかけず元本保証でお金を保管してくれるサービスだというのは一つの考え方だと思います。
なお、昔は銀行にお金を預けるのを「預金」、郵便局へ預けるのを「貯金」といいましたが、現在は、銀行を「預金」、ゆうちょ銀行や農協などに預けるのを「貯金」といっています。
金融商品のひとつとして預貯金を考えていくにあたり、まず金融商品の特徴を理解するための考え方について確認しておきましょう。
金融商品は、金融機関や利用者のニーズによって、いろいろなものが販売されています。また、時代が進むにつれて、預貯金のような単純なものから、デリバティブなどの複雑なものも登場するようになってきました。今後も、時代のニーズに応じてさまざまな商品が登場してくると考えられます。そんな商品の洪水の中で、目的を見失ってしまいがちですが、私たちが金融商品を購入する目的はあくまでも「手持ちの元金を運用して増やすこと」だということを忘れないようにしてください。そして、その上で、金融商品を判断するのには、「収益性」、「安全性」、「流動性」という3つの基準があり、これら3つの要素がすべて満たされている商品はないということを次に認識してください。つまり、金融商品は、目的は一緒ですが、3つの基準のうちどの要素にポイントをおいたものであるかということで、内容が変わってくるということです。
| 金融商品を購入する目的 | ||
|---|---|---|
| 手持ちのお金(元金)を増やすこと | ||
| 金融商品を判断する3つの基準 | ||
| 収益性 | 安全性 | 流動性 |
| 金融商品そのものの売買や、利息、配当などでどれだけ利益が見込めるかです。前者をキャピタルゲイン、後者をインカムゲインといいます。 | 投資した元本が目減りしないか、予想を超えた値段の変動が起こらないか、またはその商品の価値がなくなってしまうことはないかなどです。 | 購入した金融商品を換金したいときに、それをすぐに換金できる市場があるか、購入したいと思う人がすぐ見つかるか、コストはかからないかなどです。 |
一般に預貯金は、上記の3要素のうち、安全性と流動性が高く、収益性は低い金融商品だと考えられています。詳細は、事項のメリットとデメリットで紹介します。 また、預金の種類としては、その性質により、流動性預金、定期性預金、金融債、信託商品、外貨預金、積立型商品などが預貯金の仲間だと考えられています。詳細は、後述いたします。
