相続というと自分にはあまり縁のないこと、と考えている人が多いようです。確かに相続税の納税が発生する人は、全相続人の4%程度です。相続財産において誰もが使える基礎控除の額は「5000万円+1000万円×法定相続人の数」となっていて、単純計算で、例えば4人家族の父親が亡くなった場合は法定相続人が3人で基礎控除額が8,000万円となり、父親の遺産がこの額より低い場合は、相続税は非課税ということになります。さらに配偶者には1億6000万円の配偶者控除があり、この額以内であれば相続税が課税されないため、これら控除の適用で、ほとんどの人が相続税非課税となるわけです。
では相続税が非課税だから相続について考える必要はないのか、というと決してそんなことはなく、遺産分割でもめて何年もかかるというケースは残念ながら後を絶ちません。それは相続財産の6割が不動産や非上場株式といった、非常に分割しにくい遺産であるということが理由の一つです。確かに不動産を複数人で分割するのは至難の業です。そこで遺言を残しておくことが大変重要となってくるのです。
遺言書は原則として15歳以上であれば誰でも書いておくことが出来ます。自筆で書き、日付・書名・捺印をしておけば遺言書となります。またいつでも書き直すことができ、日付の新しい遺言で、内容を更新することが可能です。
例えば、子供がいない夫婦、子供が複数いる夫婦、相続人がたくさんいる人や独身で身寄りのない人、特定の人に財産を遺したい人や逆に遺したくない人、中小企業の経営者といった方々は、ちょっと早いと思っても元気なうちに遺言を書いておきましょう。遺言書には誰に何を相続したいかということを書いておける他、相続割合を指定することも出来ます。
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